目の下のクマの原因は筋肉の衰え
目の下のクマは目の周りの筋肉の衰えが原因かもしれません。目周辺の筋肉がPC、スマホのやり過ぎ、眼瞼下垂など様々な要因により衰えると、目の下のクマに3つの悪影響を与えます。
「血流低下」、「むくみ」、「新陳代謝の低下」です。
ここでは、目の周りの筋肉の低下が、目の下のクマにどのような影響を与えるのかについて、紹介しています。
筋肉のコリと衰えが目の下のクマを作る
■血流悪化
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筋肉硬直により血流が悪くなり、目のクマができる
車を長時間運転したり、 裁縫など細かい作業を長時間実施すると、 肩が凝ったり、全身がこわばります。これは、長時間同じ姿勢を保ち続けた結果、 その姿勢で筋肉が固まってしまったことが原因です。
筋肉が固まると毛細血管や細静脈といった血管を圧迫するため、血流が悪くなります。
血流が悪くなると、唇が青くなったり、指先が紫色になったりしますが、 これは医療用語ではチアノーゼと呼ばれる毛細血管における酸素濃度が低下した状態です。
動かさないことで凝り固まった筋肉が血流を阻害し、 静脈を中心とした末梢性のチアノーゼを引き起こし、紫、青、黒といった肌の変色を引き起こします。
目の周りの筋肉が硬直すると、目にクマが現れる
身体同様、目も長時間同じ場所を見るなど、 目に同じ負荷を与え続けると、 筋肉が固定され、目の筋肉が凝り固まってしまいます。特に仕事でPCを利用する人や精密機器の組み立てなどの仕事をする人は、 同じ場所を見続けることが要求され、 眼の筋肉が凝り固まり、目頭を抑えたり、目薬を指す光景がよく見られます。
これら眼の筋肉が凝り固まった結果、 目の周りの血流を阻害し、眼精疲労、目の下のクマとなって現れます。
目の下の皮膚は特に薄く、他と比較しても1/3程度しかないため、 毛細血管を中心とした末梢性のチアノーゼが紫、青、黒といった目の下のクマとして簡単に現れます。
筋肉が衰えると血流が悪くなり、目のクマができる
筋肉は収縮する事によって血流を助ける役割があります。足が「第二の心臓」と言われるのも、足の筋肉量が全身の2/3にも及び、 それら筋肉の収縮が血液循環を促すからです。 そのため、筋肉が衰えると血流が悪くなります。
また、筋肉は鍛錬しないと年齢ととともに衰え、20代をピークに40代で3/4、70代ではピーク時の半分以下に減ってしまいます。 そのため、年齢や生活習慣によっては、それ以上に筋力はどんどん低下し、血流が悪くなってしまいます。
目の周りの筋肉が衰えると目にクマが現れる
目の場合、眼輪筋を始め、上直筋、下直筋など目を支える筋肉とまぶたを動かす筋肉の衰えによりその周辺の血流が悪くなり、 結果として紫、青、黒といった目の下のクマとなって現れます。特に、まばたきの回数が少ない人や、まばたきをしているにも関わらず、目の下の筋肉(眼輪筋)が動かない人もおり、 そのような人は通常よりも加速度的に目の周りの筋肉が衰え、血流が悪化してしまいます。
筋肉の低下、緊張によりむくみの影で目のクマができる
参考:むくみによる影が作り出すクマ
目の下にむくみが出来た結果、 それが影を作り、目の下のクマとなって現れます。
特に女性はもともと全身の筋肉量が少ないため、むくみそのものができやすくなっています。
また、むくみが出来ることにより、老廃物の排出がうまくできなくなり、よりむくみを引き起こし、 それが影となって目の下にクマを生成します。
目のクマの原因 筋肉の緊張と劣化はなぜ起こるのか
筋肉の緊張・コリ、劣えの原因は様々です。加齢、ストレス、疾患、長時間同じ場所を見つめる、メガネ、コンタクトなどが原因と考えられています。
目の筋肉の緊張、衰えの原因は様々
疾患 | 生活習慣 | その他 |
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眼瞼下垂
参考:眼瞼下垂(右目)
まぶたが視界を遮ることから自然と顎を突き出して物を見たり、 まぶたの筋力が低下しているため、おでこの筋肉を使ってまぶたを上げおでこにシワができるといった症状が現れる疾患です。
眼瞼下垂が直接目の下のクマの原因になる訳ではありませんが、 顎を突き出し、上からものを見る姿勢は常に目の下の筋肉を圧迫し緊張を与えるため、 血流を悪くし、むくみやクマの原因となります。
また、人によっては眼瞼下垂でないにも関わらず、寝ながらテレビを見たり、 スマートフォンを見るなど、同じようなものの見方をする人もおり、 同様に目のクマやむくみの原因となります。
眼輪筋の筋力低下
先天性あるいは加齢による筋力の低下、コンタクトの利用などにより、 目の周りを覆う眼輪筋と呼ばれる筋肉が低下します。眼輪筋は目の下の血管が通る場所であり、 眼輪筋の筋力低下は、血行不良を引き起こし、目の下のたるみや目のクマの原因となります。
また血流が悪くなった結果、 新陳代謝が低下し、肌の菲薄化(薄くなる)を引き起こし、 より目のクマが目立つようになります。
生活習慣(モニター、テレビ、読書)
仕事でパソコンを利用する人や、長時間テレビを見たり読書をする人は、目の動きが少なく、 同じ姿勢を保ち続けます。 その結果、目線が固定されることとなり、眼の筋肉の緊張やコリを生じさせます。その他、寝ながらテレビを見ると、どうしても眼瞼下垂と同じようなものの見方をしてしまうこととなり、目の下の筋肉を圧迫してしまいます。
また、パソコンの画面が近い場合やメガネやコンタクトの利用は目の筋肉を緊張させ、 血流を阻害します。
詳しくは、 PC、スマホをご参照下さい。
その他(年齢、表情、ストレス)
年齢とともに筋肉量は低下していきます。20代をピークに40代で3/4、70代ではピーク時の半分以下に減ってしまい、 体重の増加(基礎代謝の低下)、疲労などの症状が現れるようになります。
この筋力の低下による症状の1つが目の下のクマです。
また、接客業に代表されるように、 表情豊かな人と、あまり表情に変化の無い人(デスクワークなど)では、 筋力を動かす量が異なるため、少ない人では筋肉量が低下します。
その他、目の筋肉に限ったことではありませんが、 ストレスは筋肉を緊張させ、血流を悪くする大きな要因となります。
コリをほぐし、筋肉を強化して目の下のクマを解消する
目の周りの筋肉も身体の筋肉と同様、マッサージやストレッチなどでコリをほぐしたり、 トレーニングによって鍛えることができます。コリがほぐれ、筋肉が発達することで、血流が良くなり、 目の下のクマと目の下のふくらみを解消することができます。
目の下のクマ解消法
コリ、緊張解消 | 筋力アップ |
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マッサージ
目の周りのマッサージ方法は、 リンパマッサージやカッサマッサージなど様々な方法がありますが、 目のクマに効くマッサージは血流を促進するマッサージが効果的です。ポイントはマッサージの前にしっかりとクリームを塗り、肌を守って上げることと、 血流が阻害されるこめかみ・眉間、老廃物を排出するリンパ節がある目尻にかけて、 血液・リンパをしっかりと流してあげることです。
目の周りのマッサージ(基本)
目頭から目の下を通って、目尻へ10回マッサージ | 目頭から目の上を通って目尻へ10回マッサージ | 眉間~目頭にかけて、老廃物がたまりやすいため、 上下に10回マッサージ | 目尻、目の下、目頭、目の上、目尻と目の周りを1周するように、10回マッサージ |
より詳しい目の周りのマッサージ方法については、 フェイシャルヨガをご参照下さい。
ストレッチ
目のストレッチ
目の筋肉を伸ばすことで血流が良くなり、 ストレスの軽減にも役立ちます。
目を時計回り(反時計周りでも可)に、上、右上、右、右下、下、左下、左、左上と各3~5秒程度静止させ、転がしてゆきます。
目の奥の筋肉が伸びて、血流が良くなるだけでなく、目の疲れにも効果があります。
ホットタオル、お風呂
これは、温めることで、汗を出すために血管が拡張するためです。
特に皮膚表面から2cm程度は、外気(ここではホットタオル)の影響を受けやすくなっており、 目の周りの皮膚は特に薄いため(5mm程度)、 ホットタオルによる血流改善は即効性があります。
また、ホットタオルの場合は目の周りだけですが、 お風呂やサウナは全身の血流を改善するため、 体質そのものの改善効果も期待できます。
鍼灸
鍼(ハリ)にはいくつかの作用がありますが、 鍼(ハリ)が血流を改善する効果は、筋肉への刺激による作用です。鍼は、緊張した筋肉に刺激を与え、痛みを発生させることで、皮膚の温度を直接上昇させます。
温度が上昇した結果、コリをほぐし、血流が改善します。
眼輪筋トレーンング
筋肉は使わないと衰えていきますが、年齢に関係なく、鍛えることで筋力アップが望めます。これは目の周りの筋肉(眼輪筋)についても当てはまり、 目の周りの筋肉も鍛えることができます。
また、筋肉を鍛えることで、血流が良くなるため、 目の下のクマ改善に効果があります。
眼輪筋トレーニングは、眼輪筋に負荷をかけ、 その負荷に対して眼輪筋の力だけで、動かすことにより鍛える方法です。
大きく4つのトレーニング方法が紹介されており、負荷が高いほど筋力がつきます。
参考:眼輪筋が動かない人:石川眼科医院
眼輪筋トレーンング
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