目の下のふくらみの原因一覧
目の下にふくらみができている場合、主な原因は以下の通りです。
目の下のふくらみの原因 一覧
■眼窩脂肪が増える・突出する
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目の下の脂肪の増加
目の周りの脂肪は眼窩脂肪と呼ばれ、 体重や体脂肪の増加にともなって増加します。顔や目の下は お腹やお尻と比較すると、 脂肪がつきにくい部位であるものの、 一旦脂肪がついてしまうと、脂肪を蓄える容量が小さすぎるため、 それが大きな膨らみとなって目立ってしまいます。
顔の皮下脂肪は、解剖学的にいくつかの独立した区画に分割され、 目の周りには3つの脂肪がつきやすい部位があります。
目の下に脂肪がつきやすいかどうかは、 顔の骨格や生活習慣により異なりますが、 顔の脂肪を減らすことが、目の下のふくらみ解消に役立ちます。
脂肪による目の下の脹らみ解消方法については、 目の下のふくらみ(脂肪)をご参照下さい。
緑内障の点眼薬であるプロスタグランジン類似体の副作用に「脂肪の萎縮」がありますが、 目の下の脂肪が多い人の場合、この薬の副作用によって目の下のふくらみが取れるケース(上図右、 脂肪が萎縮し目の下のふくらみが小さくなっている)が確認されています。
(※この薬の副作用が発症した多くのケースで、 目の下の陥没をもたらすことが確認されているため、絶対に悪用しないで下さい。)
眼窩隔膜や眼輪筋の劣化
1988年デ・ラ・プラザRによる論文「眼瞼袋(目の下のふくらみ)の治療のための新技術」や、 2000年キサスメディカルブランチ大学病院による研究「(前略)下瞼の膨らみの削減」によると、 眼窩隔膜は眼窩脂肪を抑える働きを有し、 この眼窩隔膜の劣化により、眼窩脂肪が前に出てしまう、としています。同様に、 眼輪筋も眼窩脂肪を抑える働きがあると考えられています。
目の周りの骨量の変化
2009年、デューク大学医療センターによって行われた研究「老化による顔骨格の解剖学的変化の分析(以下略)」によると、 若いグループ50名、中年グループ50名に対して、 眼窩下縁や下まぶたの脂肪量などを比較したところ、 下まぶたの脂肪は年齢とともに前方に移動していた、と発表しています。そして、骨格は顔の軟部組織を支えるための足場であり、 年齢における足場(骨格)の変化が、 下まぶたの脂肪、眉間、眼窩周囲、上顎などの見た目の変化を引き起こしており、 女性でより一般的であったと述べています。
また、1997年デュアルJMの論文「中頭蓋顔面(中略)老化の影響」によると、 顔骨格の変化は特に60代かつ女性で一般的であると述べています。
ほほの脂肪の減少
ほほの脂肪が落ちてしまった結果、 目の下の膨らみが目立つ場合があります。「顔のどの部分の脂肪が落ちるかによって、人の老化・表情が変わる」と言われるように、 脂肪のつきやすい、あるいは落ちやすい部位は人によって異なり、 頬の脂肪が垂下した結果、眼の下のふくらみが目立つ場合があります。
コラーゲン・エラスチンの減少
肌の弾力を保つ役割はコラーゲンやエラスチンですが、 コラーゲンやエラスチンが減少すると、肌が薄くなったり、 肌がたるむため、 目の下のふくらみが目立つようになります。
コラーゲン・エラスチン減少の原因
その他、コラーゲンを増やす方法については、 コラーゲンを増やす方法をご参照下さい。
むくみ
目の周りは人間の身体の中で、手足と並んでむくみが発生しやすい3大発生箇所の1つです。そのため、簡単に目の下にふくらみを作ってしまいます。
この局所性のむくみの原因は、食塩、毛細血管の老化、生活習慣のほか、 病気や性別(月経、閉経、妊娠など)などが原因となります。
詳しくは顔・目の下のむくみの原因をご参照下さい。
目の周りの腫れ・炎症を有する病気
ものもらい、眼窩蜂巣炎、アレルギーなど、 いくつかの病気は目の周りの腫れを引き起こします。これら病気によって目の下が腫れる理由の1つが、 炎症を鎮める(冷ます)ため、 細胞が水分をより多く保持しようとするためです。
そのため、目をかいたり、こすったりといった行為でも、 目のかゆみ(=炎症)を鎮めるため、 目の周りに水分が保持されやすくなり、むくみができることがあります。
その他、 食欲不振(神経性)の一症状として、 眼窩脂肪浮腫(むくみ)が症状として現れる調査研究も発表されているほか、 甲状腺機能低下症など、目の下が慢性的にむくむ病気がいくつか存在します。
甲状腺機能低下症については、 目の下のクマの原因は甲状腺機能低下症をご参照下さい。
目の下のふくらみを有する病気
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