目の下にクマができる病気
目の下にクマができる原因は生活習慣であることが多いものの、 病気の症状として、目の下にクマが現れることがあります。また、色素沈着や皮膚変色による目の下のクマは、 それぞれに病名があり、対応が異なります。
ここでは、目の下にクマができる病気について、 紹介しています。
目の下にクマができる病気
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内蔵の病気
目は内蔵の鏡と言われるように、 「心臓」、「腎臓」、「副腎」、「肝臓」、「甲状腺」など、 内蔵の悪化によって目の下にクマができることがあります。心臓は血液を身体全体に送り出す最も重要な臓器であり、 心臓に病気があると血流が悪くなるため、 目の下にクマが現れることがあります。
また、 腎臓が悪化すると、血の汚れ、目の下の腫れ・むくみ、 貧血といった目の下にクマができる様々な症状が現れます。
女性に多い甲状腺の機能が低下すると、 血流が悪くなり、目の下にクマができるほか、 目や顔のむくみ、皮膚の乾燥、色素沈着など、 目のクマの多くの原因となります。
その他、 副腎皮質刺激ホルモンが産出するプロオピオメラノコルチン(POMC)は、 メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)の前駆体(元となる物質)であるため、 ストレスなどで副腎機能が活性化すると、メラニンの過剰産生につながります。
睡眠障害
睡眠時無呼吸症候群をはじめ、むずむず脚症候群、いびき、歯ぎしり、夜尿症など、 本人が気づかない睡眠障害・病気は多く、 これら睡眠障害によって、目の下にクマができることがあります。色素沈着
色素沈着とは、皮膚の変色、着色です。肌の色は様々な要因によって決められますが、 色素沈着はこのうち、 メラニンあるいはメラノサイト(メラニンを生成する細胞)が関係しています。
なんらかの理由でこのメラニンが過剰生産されたり、 メラニンを生成するメラノサイトが肥大化したり、 皮膚が萎縮したりすると、その部分だけが暗く変色します。
これら皮膚の変色、色素沈着の原因は病気のほか、紫外線、遺伝、内蔵疾患、ホルモン、栄養、肥満、アレルギーなど様々です。
詳しくは色素沈着の原因一覧をご参照下さい。
目の病気
目がかゆい・こする、といった何気ない習慣は、目の下にクマができる原因の一つです。メラニンによる色素沈着は紫外線だけではなく、 外部からの刺激によっても発生します。
摩擦刺激により肌に炎症が起こると、 その炎症を抑えようとメラニンが活性化し、 表皮だけでなく基底層を破壊し真皮層に色素沈着を起こし、 目の下のクマとなります。
そのため、 東洋では目の下にクマができる原因を血流の悪化(お血)とすることが多いものの、 西洋では「目がかゆい・目をこする」という習慣や目のアレルギーのほうが、 より主要な原因と認識されています。
詳細は、目がかゆい・こするをご参照下さい。
副鼻腔炎
目の下のクマや目の周りの腫れ(たるみに見える場合もある)の原因の1つが鼻づまりや副鼻腔炎です。鼻づまりによる口呼吸は、 体全体の血流を悪化させるだけでなく、 特に鼻詰まりの原因が副鼻腔炎の場合、 目の周囲の動脈や静脈を圧迫することもあるため、 目の下にクマが現れることがあります。
また副鼻腔炎は、 顔の腫れを引き起こすことがありますが、 副鼻腔の中でも篩骨洞(しこつどう)や上顎洞(じょうがくどう)に炎症がある場合、 目の周りが腫れたり、人によってはそれらが目のたるみにみえることもあります。
詳細は、鼻詰まり、副鼻腔炎をご参照下さい。