目の下のクマ解消に効くビタミンKクリーム
目の下のクマに効果のあるクリームの一つがビタミンK配合のクリームです。目の下のクマに効果のあるクリームは、 いくつかの種類に分類されますが、 ビタミンK配合クリームは、 色素沈着、乾燥による小じわ、血管損傷、血管の腫れによる目のクマに効果があります。
ここでは、ビタミンK配合クリームと目の下のクマについて、 ビタミンKの効果、 使用上の注意などについて紹介しています。
ビタミンKとは
ビタミンKは、脂溶性ビタミンで、 油と一緒に摂取すると吸収されやすいビタミンの1つです。納豆やパセリに多く含まれ、 出血時に血液を凝固させることで止血する働きと、 血液の凝固を抑制する働きという、相反する働きを持ち合わせています。
化粧品では、主にクリームに含有されることが多く、 赤ら顔の解消や目の下のクマ解消に利用されています。
ビタミンKの目のクマに対する効果
ビタミンKの目の下のクマに対する効果は、主に3つの働きによるものです。
ビタミンKの目のクマに対する効果
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イランのイスファハン医学大学で行われた研究「カフェインとビタミンKを用いた臨床的有効性と安全性(以下略)」によると、 11名の女性に対して、 3%カフェイン、1%ビタミンK、10%エミューオイルを4週間利用し、 マルチ皮膚試験MC機器を用いて皮膚を評価したところ、 シワの深さの減少、目のクマの減少、 皮膚の弾力性が向上した、と発表しています。
特に目のクマに関しては、 実験前の平均評価が19.72(実験内の任意単位)であったのに対し、 4週間後の平均評価は12.18(実験内の任意単位)に減少していました。
ただしこの研究者は、 ビタミンKだけに言及せず、 これら効果はカフェイン、ビタミンK、エミューオイルの相乗効果によるものである、とも述べています。
また、1999年、エルソンMLらの研究「ビタミンK/ビタミンAと目の周りの色素沈着(以下略)」においても、 ビタミンKとレチノール0.15%の組み合わせにより、 患者の93%で目の下のクマ改善に有効であった、としています。
その他、 アメリカの美容皮膚学会誌が2004年に実施した研究によると、 2%のビタミンK、0.1%レチノール、およびビタミンC、ビタミンEが配合されたゲルを8週間利用した結果、 47%の人々において、目の下のクマの改善に効果があったとしています。
また、ビタミンKは酒さの治療にも使われるように、 毛細血管の腫れを治す効果があります。
ビタミンKのアレルギー、副作用
ビタミンKはビタミンのため、 基本的には肌への添付による副作用、毒性はありません。欧州消費者安全科学委員会(SCCS)の試験、 特に化粧品用途に関わる試験によると、 経皮毒性(データなし、ただし静脈内毒性は1キロあたり243mg)、 皮膚のかぶれ(データなし)、皮膚刺激性なし、 など比較的安全と評価されています。
ただし、ビタミンK配合クリームは、 ビタミンK以外の成分も含まれるため、 パッチテストは必須です。
また、ビタミンKのうち、人工加工によるビタミンK3(メナジオン)には毒性があり、 経口摂取や医薬品への使用は禁じられています。