生姜湯の効果・効能
生姜は古くから、冷え性、吐き気、筋肉痛の緩和など様々な効果が認められ、 医療、漢方、家庭の常備薬として用いられてきました。特に、血流促進に効果があることから、 冷え性や全身の血流が悪くなっている目の下のクマ解消などに効果があります。
ここでは、生姜湯の効果・効能、特に血流改善を中心に、 効果的な飲み方、注意などを紹介しています。
生姜湯の効能
生姜は古来インドを始め、中国、アフリカなど比較的温かい地域で栽培されてきました。当初はスパイスとして利用されていたものの、その薬効成分が注目され、 西洋医学、漢方、家庭用常備薬など、現在でも様々な医療用途で利用されています。
生姜湯の効果・効能
全身
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関節
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胃腸
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吐き気
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肺、気管
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その他
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変形関節痛
関節の炎症を軽減するために、 生姜が利用されてきた歴史があります。膝の変形関節痛261人に対して、1日2回生姜エキスを摂取したところ、摂取していない人と比較して、 より少ない鎮痛剤で過ごすことができた、という研究成果があります。
筋肉痛
ジョージア大学で行われて研究では、 毎日の生姜摂取により、運動による筋肉痛を25%軽減した、と報告されています。卵巣がん・乳がん
オハイオ州で行われた実験によると、 生姜に含まれるショウガオールが、 がん細胞の増殖を抑える効果があることを発見しました。また、生姜パウダーの溶液に卵巣がん細胞を浸したところ、それら癌細胞が死滅した、と報告しています。
ダイエット
生姜に含まれるショウガオールは体脂肪を分解する働きを高めます。そのため、運動前に生姜を摂取すると、効率的に体脂肪を減らすことができます。
血流改善
生姜の有効成分は主に「揮発性油」、「ジンゲロール」、「ショウガオール」で、 このうち、血流促進に効果があるのは、「ショウガオール」と「ジンゲロール」です。生姜は集まるとドロドロ血液と元になる血小板の凝集を抑え、 血栓(血管のつまり)が形成されにくくする効果があります。
台湾で行われた研究によると、 粉末生姜1g/日は、 脳卒中や心筋梗塞などに使われる低用量アスピリン75mg/日とほぼ同等であった、と発表されています。
生姜は生、乾燥でなく、加熱生姜を利用する
生姜の有効成分である「ショウガオール」は、 「ジンゲロール」を加熱することで作られる成分です。そのため、生のまま摩り下ろして利用しても、ショウガオールが作られないため、多くの効果は望めません。
また、100度以上で加熱すると、成分そのものが失われてしまいます。
その他、粉末の生姜湯の多くは、高温加熱により、 有効成分が作られないフリーズドライ製法で作らるため、多くの効果は期待できません。
生姜湯の作り方
加熱時間に応じて、「ショウガオール」と「ジンゲロール」の比率が変わります。相対的にどちらも多く取りたい場合には、概ね4~5時間の加熱が良いとされています。
また、これら生姜の有効成分は、皮の近くに多く含まれるため、 皮ごとすりおろすか、皮をむく場合も非常に薄く剥いで利用すると、 より多くの有効成分を摂取できます。
過剰摂取に注意が必要
妊娠中の女性は多量摂取により、 流産の危険性を高めることが専門家によって指摘されています。また、一般の人であっても空腹時に大量に摂取すると、皮膚の発疹やその他副作用を起こす場合があるほか、 2歳児未満の子供に生姜は与えない方が良いとされています。
生姜湯と類似効果のあるお茶
また、 血流の改善がお茶だけで効果がでにくい場合、 運動(特に足の運動と有酸素運動)、血管を圧迫する衣服の着用を避ける、 塩分摂取量を控えるなど 生活習慣そのものの改善も必要です。