鼻づまりが目のクマの原因

鼻づまりが目のクマの原因
目の下のクマや目の周りの腫れ(たるみに見える場合もある)の原因の1つが鼻づまりや副鼻腔炎です。

鼻づまりによる口呼吸は、 体全体の血流を悪化させるだけでなく、 特に鼻詰まりの原因が副鼻腔炎の場合には、 目の周囲の動脈や静脈を圧迫することもあるため、 目の下にクマが現れることがあります。

また副鼻腔炎は、 顔の腫れを引き起こすことがありますが、 副鼻腔の中でも篩骨洞(しこつどう)や上顎洞(じょうがくどう)に炎症がある場合、 目の周りが腫れたり、人によってはそれらが目のたるみにみえることもあります。


副鼻腔炎とは

副鼻腔とは、鼻の周り、目の下の空気で満たされた空洞です。
副鼻腔炎とは、この副鼻腔の周りが炎症を起こし、腫れている状態です。

慢性副鼻腔炎は蓄膿症とも呼ばれ、 黄色や緑色の膿の様な鼻水を伴うこともあります。

副鼻腔炎の症状

副鼻腔炎の症状
  • 顔面痛(顔の痛み)
  • 鼻水、鼻詰まり
  • 鼻詰まりによる口呼吸
  • 発熱
  • 嗅覚消失・味覚減少
  • セキ
  • 頭痛
  • 歯痛
  • 耳痛
  • 疲労感

副鼻腔炎による顔痛や頭痛の特徴は、当初は片方だけの痛みであることが多く、 その後両方の痛みに発展するケースが多くなっています。

患者数

米国の耳鼻咽喉科公式団体のジャーナル「臨床実践ガイドライン 大人の副鼻腔炎 エグゼクティブ・サマリー」によると、 欧米では、毎年おおよそ10~30%の人々が副鼻腔炎の影響を受け、 女性は男性より影響を受けやすい、と記されています。

また、 Hamilos DL(呼称不明のため、原文ママ)(2011年10月)「慢性副鼻腔炎:疫学と医学的管理」によると、 慢性副鼻腔炎の患者は12.5%程度と考えられています。

なぜ鼻づまりや副鼻腔炎が目の下のクマ・目の周りの腫れの原因となるのか

なぜ鼻づまりや副鼻腔炎が目の下のくま・目の周りの腫れの原因となるのか
副鼻腔炎による目の腫れ
鼻づまりや副鼻腔炎が目の下のクマや目の周りの腫れの原因となるのは、 「口呼吸による血流悪化」、「動脈や静脈の圧迫」、「炎症による腫れ」によるものです。

口呼吸による血流の悪化

副鼻腔には、細菌を殺す一酸化窒素を産出する仕組みがありますが、 鼻詰まりや副鼻腔炎によってこの機能が失われると、 血管拡張作用のある一酸化窒素が減少し、血流が悪化します。

動脈や静脈の圧迫

副鼻腔炎による炎症は血管(動脈や静脈)を圧迫します。

南カリフォルニア大学の神経内科医によると、 「副鼻腔と内頸動脈の間が解剖学的に近接していることは、 副鼻腔の炎症が簡単に頭蓋内血管系に影響する」と述べています。

副鼻腔炎がひどい場合には、血流が遮断され、 虚血性脳卒中を引き起こすケースもあり、 この因果関係を証明する様々な研究が発表されています。

炎症による目の周りの腫れ

副鼻腔の炎症発生箇所に依存するものの、 副鼻腔炎は目の周りの腫れを引き起こします。 この腫れは年齢や骨格によって見え方が異なるため、 人によっては目のクマに見えたり、目のたるみに見える場合があります。

副鼻腔炎の原因

副鼻腔炎は大別すると急性と慢性があり、急性副鼻腔炎の場合、 ウィルスや細菌・真菌による感染が多く、 その他、花粉やハウスダストによるアレルギーも副鼻腔炎の原因となります。

副鼻腔炎の原因
  • 風邪などのウィルス
  • 細菌・真菌感染
  • 花粉症
  • アレルギー
  • ハウスダスト
  • 喫煙(受動喫煙を含む)
  • 鼻ポリープ(鼻たけ)
  • 喘息
  • 虫歯、歯周病など歯の影響
  • 嚢胞性線維症
  • 胃食道逆流
  • HIVおよび他の免疫系関連疾患の合併症

治療方法

副鼻腔炎の治療は 軽度の場合には自然治癒することも多く、 ご家庭での鼻うがいなどでも治療可能です。

ただし、症状が深刻な場合や1週間以上経過しても改善しない場合、 何度も繰り返すような副鼻腔炎の場合、 耳鼻科や歯医者など、専門医の治療を必要とします。

副鼻腔炎の治療
  • 鼻洗浄
  • 鼻腔用スプレー
  • 飲み薬
  • 抗生物質
  • ネブライザー治療
  • アレルギー・花粉対策
  • 外科手術

副鼻腔炎治療 市販品

副鼻腔炎の予防、症状の緩和、治療などに効果があったとするレビューが多い市販品も多数販売されています。



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