糖化が目のクマ・たるみの原因
糖化は肌の老化の原因ですが、 目の周り、特に目のクマや目のたるみにも影響します。
糖化の目元への影響
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コラーゲンやエラスチンの低下による目のたるみ、小じわによる影クマ
糖化によるコラーゲン、および、エラスチンに対する影響は大きく3つあります。- 線維芽細胞の機能低下
- コラーゲンの変性・硬化
- エラスチンの変性・硬化
また、糖化は「糖分」と「たんぱく質」が結びつき、 肌の老化を促進してしまう反応ですが、 コラーゲンはたんぱく質でできているため、 糖化が進むとコラーゲンが変性・硬化してしまいます。
(糖化については、糖化とはをご参照下さい。)
また、エラスチンはコラーゲンを支える高架橋の役割を果たしますが、 糖化はこのエラスチンを変性し、肌の弾力(柔らかさ)を失わせます。
その結果、 糖化によって真皮の70%以上を占めるコラーゲンとエラスチンの産出が低下するだけでなく、 それらが変性によって硬化すると、 真皮層の膨らみや肌の柔軟性が失われ、 目の下のくぼみやしわ、小じわによる影クマが目立つようになります。
コラーゲンの増やし方については、 コラーゲンを増やす方法をご参照下さい。
皮膚変色による目のクマ
糖化は皮膚、特に真皮層を黄色化し、 くすみ、黄ばみ、透明感の減少につながります。糖化が食品で起こる反応をメイラード反応と呼びますが、 このメイラード反応はパンやご飯を褐色色や黒色に変色させる反応です。
このメイラード反応と同じ変色が糖化によって肌でも起こり、 AGEs(たんぱく糖化最終生成物)が肌に蓄積すると、 肌の色が変化してしまいます。
特に目の周りの皮膚は非常に薄いため、 この色素沈着による変色の影響が出やすい部位と言えます。
血流悪化による目のクマ・たるみ
糖化が引き起こす代表的な病気の1つが、動脈硬化です。糖化によって糖分と血管内のたんぱく質が結びついた結果、 コレステロールなどとともに、動脈そのものを狭めてしまい、 血液の流れが悪くなってしまいます。
また、赤血球内にもヘモグロビンとして、たんぱく質が存在することから、 糖化によってヘモグロビンの機能が低下し、 酸素供給量の低下による青クマ(チアノーゼによる青クマ)や、 血液が運んでくれる酸素や栄養素が届きにくくなることから、 細胞の栄養不足や新陳代謝の低下による目のクマ・たるみの原因となります。
眼輪筋の筋力低下による目のクマ・たるみ
2015年、台湾で行われた研究によると、 糖尿病患者における筋力低下に注目し、 糖尿病の合併症である糖化によるAGEs(たんぱく糖化最終生成物)が、 骨格筋の老化を促す、としています。一方、目の周りの筋力である眼輪筋の衰えは、 目のクマ、たるみの原因となっています。
糖化が眼輪筋にまで影響するかは不明なものの、 目元は体の中でも、 その影響が最も早く出やすいことから、 筋力の低下により、 中年でも目元がたるんで見えてしまうのかもしれません。
目の下の靭帯の劣化による目のたるみ
目の下には眼窩脂肪とSOOF(サブ眼窩脂肪)を分ける靭帯や頬部の靭帯があり、 メルデルソンBCは2008年「中顔面の解剖学」において、 この靭帯の劣化が老化の原因の1つであるとしています。若者では目の下やほほ部は膨満感を有し、 それが若者の特徴であるとし、 靭帯が劣化し、組織が垂下した結果、 老人特有のY字(たるみを有する顔の特徴を表す)が現れます。
靭帯はコラーゲンによって構成されるため、 糖化によってコラーゲン量が低下することは、 目の下やほほのたるみの原因になります。