目の下のクマの原因は腎臓悪化
腎臓の不調は目の下にクマを作る恐れがあります。腎臓が悪化すると、 血の汚れ、 目の下の腫れ・むくみ、 貧血といった目の下にクマができる様々な症状が現れるためです。
しかし、腎臓は肝臓同様「沈黙の臓器」と呼ばれるように、 痛みなどの自覚症状はありません。
ここでは、腎臓と目の下のクマの関係について、 腎臓の基本的な働き、なぜ腎臓悪化が目の下のクマの原因となるのか、 検査方法などについて紹介しています。
腎臓の働き
腎臓の主な働きは5つあります。
腎臓の主な働き
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なぜ腎臓の不調が目の下のクマの原因になるのか
上記のうち、2つの働きが目の下のクマの原因と関係があります。また、東洋医学では内臓、特に腎臓と肝臓の不調は目に現れるとされるように、 腎臓と目は密接な関係を持っています。
むくみ
腎臓は体内の水分量を調整する役割があります。腎臓が悪化し水分調整がうまくできないと、身体がむくみます。
目の下は身体の中でも特にむくみができやすい3大部位の1つです。
目のむくみ・ふくらみは影を作り、目の下にクマが現れます。
黒い血
腎臓の機能の一つにホルモンの分泌がありますが、 この腎臓が分泌するホルモンに、赤血球を作るエリスロポエチンがあります。腎臓が悪くなるとこの赤血球を作る機能が失われ、 だんだんと(※)酸素運搬料が少ないどす黒い血となり、 他の要因と相まって、目の下のクマとなります。
※赤血球の寿命はおよそ120日程度のため、じょじょに血液の色が変化していきます。
尿路結石による突発性の目のクマ
尿路結石は突発性の激痛によって気付かない人はいないものの、 「後で振り返ると目の下にクマができていた。」、 「それまでも目の下にクマができていたけど、 尿路結石になって醜くなった。」などの回顧も聞かれます。腎臓悪化による諸症状
腎臓を対象とした病気は非常に多岐に渡ります。しかし、腎臓は左右に2つあり、肝臓と同じくらい予備能力が高いため、 多くの腎臓病は初期症状が出ません。
そのため、腎臓疾患だと気づいた時には、 末期症状であることも珍しくありません。
腎臓病の一例
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特に慢性腎臓病(CKD)は「生活習慣病」と言われ、 その数は増加の一途をたどっており、 日本での有病率は6%(600万人※厚生労働省調べ)にも及びます。
腎臓病の検査、腎臓悪化の見分け方
腎臓が悪化し、その機能が低下しているかどうかは以下の検査で調べることができ、 尿検査と血液検査は一般検(健)診でも実施しています。
腎臓病の検査
一般検(健)診
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特定・専門検(健)診
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専用のキットで家庭でも可能
腎臓の病気を調べる場合、尿蛋白、潜血、クレアチニンが検査対象に含まれていれば、 一般検診と遜色ない診断を家庭ですることができます。
生活習慣を見直して腎臓悪化を防ぐ
腎臓病は上記の通り、様々な種類があり、原因も様々ですが、腎臓悪化の最大の原因は生活習慣です。そのため、腎臓病は別名「生活習慣病」とも呼ばれます。
運動、食事、生活スタイル、ストレスなどを見直すことにより、腎臓悪化の進行を食い止めることができます。
運動
適度な運動は生活習慣病予防の第一歩です。腎臓病だけでなく、血流悪化による目の下のクマにも効果があります。
ウォーキングやジョギングなど、 有酸素運動は全身の血流を改善するため、 目の下のクマをはじめ、真皮層の厚みを増し、 皮膚の老化を改善してくれます。
詳しくは 運動による美容効果をご参照下さい。
食事
腎臓病予防で最も気をつける栄養素は「食塩」、「砂糖」、「タンパク質」です。これらを控えることで腎臓への負担を減らし、 腎臓の悪化を防ぐことができます。
特に食塩は、 現代人の多くの人が取り過ぎる一方、 オフィスワークや冷房の効いた環境により、 排出がほとんどされないため、 ナトリウム過多によって起こる顔や目のむくみの原因になっています。
減塩方法については、 減塩で顔・目のむくみ解消をご参照下さい。
生活スタイル
お酒とタバコは腎臓への負担が大きくなっています。タバコは腎臓への血流を減少させ、 腎臓で産出されるホルモン(アンジオテンシン)を必要以上に増加させ、 細動脈を傷つけます。
また、タバコは腎臓以外にも血流の悪化、 血管やヘモグロビン、 心臓、呼吸器など目の下のクマへの悪影響は計り知れません。
適度なお酒はストレス解消などの効果があるものの、 過度の飲酒は目の下のクマを悪化させます。
それぞれの詳細については、 タバコをやめる効果(美容編)、 目の下のクマの原因はお酒をご参照下さい。